幕末・明治の写真と絵葉書 イマジンネット画廊ブログ

古写真と絵葉書を通して、古き良き日本の生活を紹介していきます。

日本橋の鉄道馬車

明治日本橋鉄道馬車古写真

"今月の一枚は日本橋の古写真である。
 橋の上には鉄道馬車が走り、群集がなにやら見物しているように見える。橋の両端には、後に各地で行われた軍事大演習時に設けられた奉迎門のはしりか、誰を迎えたのか未明であるが、奉迎と書かれた門が建っている。
 東京に初めて鉄道馬車が登場したのが明治15年、最初新橋日本橋間が開通し、徐々に路線を延ばして同年中には計画された新橋雷門間の全線が完成された。車両は全て英国からの輸入であったが、オールドバリー社製が一等車用に充てられスターバック社製が二等車用になった。二等車には夏用のオープンカーがあったらしいが、未だその写真にお目にかかったことがない。運賃は一等車が3銭で二等車が2銭、前乗り後降りで何処でも手を挙げて乗降が出来たらしい。
 石光真清の回想録のなかに鉄道馬車が開通した当時の模様を記述した箇所があり、中々面白い。鉄道馬車は明治15年より日露戦争前の明治36年まで 運行したが、写真はどうやら、開通間もない頃のものと思われる。 "
(今月の一枚)

19世紀ヨーロッパで生まれた鉄道馬車は、通常の馬車よりも乗り心地が良く輸送力が大きいことから、蒸気機関車が発明されるまで広く普及しました。
鉄道馬車衰退後も機動力のある普通の馬車は、自動車が台頭するまでイギリスなどで盛んに利用されていたようです。

馬車鉄道より前、明治2年には乗合馬車も日本で走るようになりました。
文明開化の街並みを1頭立て、2頭立ての馬車が蹄を響かせ走り抜ける…ノスタルジックな風景です。

もうひとつ乗合馬車のロマンといえば、霧立ち込める19世紀ロンドン、探偵シャーロック・ホームズがあります。
シャーロック・ホームズ・シリーズの中、ホームズ探偵引退後を描いた『最後の挨拶』で自動車が登場した以外、若きホームズの主な交通手段は地下鉄、そして辻馬車でした。

現代では縁遠いものになってしまった馬車ですが、今でも私たちの心をくすぐる存在ですね。

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谷幸雄の飛びつき腕十字

先月開幕した2012年ロンドンオリンピックも中盤に差し掛かり、益々応援に熱が入ります。

本日ご紹介する写真は1900年~英国で活躍した日本人柔術家、谷幸雄の絵葉書です。

英国活躍の柔道家谷幸雄の飛びつき腕十字
<写真の詳細>

マネージャーのアポロを相手に飛びつき腕十字のデモンストレーションをしているところです。

当時英国バーティツ道場で指導をしていた谷に挑戦したアポロ(ウィリアム・バンキアー)は、いとも簡単にこの身長160cm未満の小柄な男にやられたことから目をつけ、以後ロンドンミュージックホールなどの試合で谷を売り出します。
スモール・タニの愛称で親しまれた彼は50年を英国で過ごし、そこで生涯を閉じました。

絵に描いたようなお洒落な口髭が何だか英国らしいように思います。


ところで、バーティツという言葉に聞き覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
おなじみコナン・ドイルの小説、最近ではドラマ『SHERLOCK』や映画『シャーロック・ホームズ2』が公開され話題の探偵シャーロック・ホームズ。
彼がモリアーティ教授から身を守った武術『バリツ』は、バーティツから着想を得たのではないか、という説があります。
海外の作品に日本のものが出てくると、ちょっと嬉しくなりますね。



明治の面白い広告:ビールの擬人化

毎日蒸し蒸しとした暑い日が続きますね。
こんな季節は仕事帰りのビールが楽しみ、という方も多いのではないでしょうか。

今回は一風変わったビールの広告をご紹介します。
手前の男性はビール、後ろの女性は徳利の姿をしています。現代でも有名なビール会社のラベルが付いていますね。

ビールの男性の手元に注目していただきたいのですが、ステッキ代わりに持っているのは、コルクの栓抜きです。
王冠が発明される前は、ビールもワインのようにコルク栓だったそうです。

なんともいえないひょうきんな顔といい、色味の綺麗さといい、明治の人の洒落たセンスを感じる一枚です。

明治のサッポロビール
明治のビール(写真の詳細)